2002年10月8日
谷川岳から万太郎山を縦走
前編:〜谷川岳登頂
オフシーズンのトレーニングとして当然「ザウス」でスキーというのも「あり」だったが(2002年9月30日閉館)
雪のない山を自分の脚で登るというのもまた足腰を鍛えるには効果的である。
今回は群馬県と新潟県を隔てる谷川連峰の縦走という荒行を試みた。
群馬県最北部のJR土合駅を起点とし、当初は谷川岳〜万太郎山〜仙の倉山〜平標山〜新潟県の湯沢町の国道17号線三国小学校付近を目指した。
ところが、とても時間的に無理があることがわかり途中、万太郎山から吾策新道を下ってJR土樽駅に向かった。
これがとんでもない文字通りの荒行となったのだ。
今回の行程→地図へ
起点はJR土合駅となる。
駅前に車を置いて出発。
縦走後、列車で土合駅まで戻るというプランだ。
最終列車のタイムリミットは、
越後湯沢発18:01、土樽発18:17
このとき時刻は午前4時。まだ夜である。
ちなみに土合駅は明かりはついているが無人駅だ。駅員もいないが、登山者もいなかった。
夜が明けるのは5時過ぎ。
5時を狙って登山道に入るとすると自然とこのスケジュールになる。
7月、8月ならば夜明けが10月より1時間ほど早いが、今は10月。
10月というだけで夏よりも朝、夕あわせて2時間ほど行動時間が短くなる。
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谷川岳ロープウェーの山麓駅。
4時半くらいだったので真っ暗。
この時期は紅葉営業中。
運転開始を待つととても縦走できる時間がとれなくなるので全て自分の脚で登る。
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ロープウェーを過ぎてさらに30分ほど歩くとマチガ沢の下に出る。
夏は最後の残雪を求めてスキーヤーが集まる場所としても有名である。
ザウスがなくなったら、訪れるスキーヤーも増えるのであろうか?
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今回はマチガ沢のわきを上る厳剛新道から行くことにした。
実に約二十年ぶりの巌剛新道である。
(中学3年の遠足できて以来なのだ)
画像ではまるで真っ暗だが、この時点で5時になり周囲がわずかに見え始めた。
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6時近くなるとだいぶ明るくなってきて周りが見えるようになってきた。
マチガ沢の山肌は色とりどりの紅葉で色づき始めていた。
曇り空ではあるが、このときは紅葉を眺めるゆとりもあった。
しかし、中学生の頃登ったときの印象とちょっと違う気がした。
「こんなに急だったかなあ?」
体を引き上げるのがたいへんだ。
思えば、20年前は体重も20キロ近く今より軽かったような。
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7時頃、尾根に出る。
いわゆる「ラクダのコル」付近。
約1500Mまで登ってきた。
ここから急な岩場が続くのだ。
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尾根に出て向こう側を見ると天神尾根とスキー場が見える。
さすがにまだ雪はひとかけらもない。
ロープウェーを使っても山頂までは結構ありそうだ。
すぐに両手両足を使わねばならない急な岩場が現れる。
しがみつき、よじ登る。
両手両足の内かならず3点は確保しながら進む。
転落したらそれはすなわち「遭難」です!
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岩場を登りきると開けた場所に出る。
立派な道標の立っているこの場所は「肩の広場」と呼ばれ、山頂まではもうすぐである。
この時点で8時半を回ってしまった。
地図のコースタイムはかなり早い!
8時前後に山頂というのは無理があったようだ。
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9時頃、「トマノ耳」に到着。
谷川岳は双耳峰と呼ばれる、山頂にピークが2箇所あるタイプの山だ。
「トマノ耳」(1963M)と「オキノ耳」(1977M)で、「オキノ耳」の方が奥になる。
時間もないので「トマノ耳」から少し下って尾根歩きを開始するのだ。
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谷川岳から見た万太郎山方面の稜線。
画像左端に見える人工物は肩の小屋の一部。
改築工事中で職人の方々が何人か働いていた。
なんと彼らがこの修行中に見かけた人間の全てであった!
さあ、これからこの尾根をずーっと縦走していくのだ。
時刻は9時を少し回ってしまって、かなりのペースアップが必要だ。
景色としてはすばらしいがこの後とんでもない荒行を強いられることになる!。
後編"万太郎山"に続く
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