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02-03 TOUR MODEL

'02年11月27日
ツアー用ブリザード「ツアーフリーライドチャレンジ」を
みつまたかぐらスキー場で試す

今回は趣向を変えてツアー用スキーを試してみました。
同時に昨年から業界に新登場した「ソフトブーツ」がどこまで使えるものなのか?
という部分にも切り込んでいきたいという企画です。


いわゆるバックカントリーと呼ばれる分野に手を出そうと思っているのですが、
今回はそのマテリアルのゲレンデでの評価試験なのです。
さて、バックカントリーに出て行く場合、いくつかのスタイルが存在します。


現在静かに広がりを見せているといわれるテレマークですが、いちいち片膝を曲げるあのスタイルはレーサーの目から見ると今ひとつ合理性を感じません。
かといってかかとを「固定」・「上げ可能」と切り替えるツアー用スキー・ビンディングもダウンヒル性能・剛性に関して不安感をぬぐいきれません。
さらにツアー用スキーブーツというのも歩くには硬すぎ、スキーで本気のダウンヒルには柔らかすぎると、極めて中途半端な気がしたので、いっそのこと「ソフトブーツ」ならダウンヒル性能と歩行時の快適性がバランスするのではないかと考えたわけです。

kagura_1127

この日、関東は良く晴れていたが日本海側の山沿いはこのとおり。
11月とは思えない天候だった。


かぐら・みつまたに関して言えば順調に積雪が増えているように見える。
この調子で他の地区も年末年始に向けて雪が降ってもらいたいものだ。
暖冬の予報が気になる。

kagura_1127top

ゲレンデ最上部のリフト下り場周辺。
とにかくボーダーが多い。
9割以上はボーダーであったようだ。


とりあえず雪質は上々と言えよう。

tfr_1

ブリザード「ツアー・フリーライド・チャレンジ」
長さ170cmで完全なカービングフォルム。
ウッドコアを使用しているが軽量に仕上げてある。


ビンディングはチロリアのちょっと昔の「フリーフレックス・パワーセレクト」
開放値が15まであるタイプをあえてつけた。
板は軽量だが、ビンディングがえらく重くなってしまった。

tfr_2

ビンディング、トゥピース部分
パワーセレクトシステムの切り替えレバーがトゥーピースの前についている。
これはベンドの強さを状況によって切り替えるという仕掛けである。
「TURN」位置にするとベンドが弱くなって(平らに近くなる)くるくるとよく回る状態。
「GRIP」位置にするとベンドが強くなって(しなりがきつくなりトップとテールが強く接地する)トップ・テールの食いつきが強くなる状態。
これを雪質によって使い分けたら面白そうだと思ったのだ。

rail_scan

ソフトブーツの中で一番「硬い」ものということで今回セレクトしたのが左の画像のクナイスルのレイル・スカンジウムである。
シェルにあたる構造はソール部とカフ部しか無い。
インナーは全体がサーモインナー(熱整形タイプ)になっている。
足型は決して幅の広い方とはいえない。
結構左右に対してはタイトにできていて「ソフト」というイメージは当てはまらない。
角付けに対しては結構きちんと反応してくれたが、実のところドーベルマン並に足がしびれた。
ソフトブーツとしてのメリットはあるのだろうか?


楽に感じるのは足首からすねの前方部分である。
サイドと後方はしっかり支えられているがカフ前方のオーバーラップが無いため、
膝を前方に入れるとどこまでもいってしまいつかみどころが無い。
そうなると、すねでブーツのベロを押すような操作は意味が無いので、自分の足指でソールを押さえなければならない。

rail_inner

クナイスル(ライケル)ご自慢のサーモインナー。
なかなかに立派なつくりである。


最も良いと思ったことは「暖かい」こと。
インナーだけでビバーク時のテントシューズに使えるのではないかとも思える。
しかしこのヒモはあまりきちっと締められないようだ。
私のやり方が上手くないのかな?

試した結果、この板とブーツの組み合わせはレース用に比べてとにかく何でも軟らかく感じた。
ショートターンに必要な敏感な反応など思い浮かべるだけでも間違いというくらい。


板については、フレックス・トーション共にかなり軟らかく、「久々に中級者向けモデルに乗った」気がしたほどだ。
レース用のように加重してしまうと、特に圧雪、アイスバーンではエッジが逃げやすく感じた。
やはり値段がレース用よりえらく安いのでその辺の性能は値段なりといったところか。
ただし、圧雪されていない軟らかい雪質では非常に扱いやすい。
エッジの「逃げ」があるのでひっかかりにくいようだ。
また、雪が軟らかければかなりスピードを出しても大丈夫だった。
(ソフトブーツに関する考察はこちら)


この組み合わせを生かす乗り方は、
1、トップからエッジをかましてぐりっとエッジングなどというレーシングな動作は不可。
2、とにかくセンターに乗り続ける。
3、体を先に持っていってじわっと加重する。
4、できるだけ雪の軟らかい場所を滑る。
というところか…


さて、バックカントリーツアーでは登行がつき物だが、今回は積雪が充分無いためにダウンヒル特性の試験のみとなった。
後ほど登行も含めた行程を試してみるつもりだ。
登行するとなるとかかとの上がるビンディング機構があると良いが、これはセキュラフィックスというアダプターを採用する予定。
他にシールも必要になる。

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