2004年10月16日
初冠雪の苗場山に登る
オフシーズンのトレーニングとして当然「ザウス」でスキーというのも「あり」だったが(2002年9月30日閉館)
雪のない山を自分の脚で登るというのもまた足腰を鍛えるには効果的である。
台風の多いこの10月、晴れ間にスケジュールがうまく当たるか難しかったが、16,17日の土日は何とか山にいけそうだった。
スキー道場Kで親しくしているM「危」氏がまだ苗場山には登ったことがないということなので、今回は日帰りで苗場山に行こうということになったのだ。
ただ、この時期「今年最高の冷え込み」と連日言われていただけにどうなるかと思っていたら、案の定全国的に初冠雪が観測されていたのだ。
ふもとから見ると、確かにかすれたような白い模様が山肌に…
まあ、そんなに厚くは積もっていないだろうと踏んで出発したのであった。
さて、画像は和田小屋前からかぐら峰方向を見たもの。
やはり、白く積もった雪が見える。
この時点では山頂付近はどの程度積もっているのかまったく見えない。
標高1,800M以上に積もっているかな?という程度。
登山道はいつもながらジトジトだろうからということでゲレンデを直登する。
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ゲレンデ中ごろから振り返ると遠くの山々が望めた。
前線のすぐ下に位置していたのであろう、頭上に真っ直ぐ雲の境界が見えた。
この雲が一日中空を覆っていた。
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ゲレンデを登りきって登山道に入ると石がゴロゴロしていたり、木道になったりの繰り返しになる。
早くも雪が道を覆い始める。
木道に雪というのはかなりタチが悪い。
まだ、傾斜がゆるいのでなんとかなりそうだ。
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中の芝まで登ってくると、道はほとんど雪に覆われてしまった。
気温が低いのであまり汗は出ない。
休憩しているとすぐに寒くなってくる。
この時点で10人以上の登山者に出会う。
雪なのに結構人気の山なのだ。
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かぐら峰近くのハシゴ。
2年前に来たときよりもどうもゆがみが激しくなっているような…
画像向かって右側が落ちていて、普通に乗ると右側にずれてしまう!
M「危」氏は余裕の表情。
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かぐら山頂を過ぎると、苗場山本体がどーんと見えてくる。
全体的に雪が…
思ったよりも雪が多い。
アイゼンも無くて大丈夫かなあ?と思いつつもイケイケ!とドンドン進んだ。
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いったん下ってまた登り返すのだが、下りきったところが夏は花畑になる。
当然この時は笹と枯れ草ばかり。
台風が多かったせいなのかだいぶ登山道の侵食が激しく、溝が深くなっていた。
この画像は雷清水付近から撮影。
雪が登山道を白く浮き上がらせている。
めずらしい光景。
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問題の登り返し。
どんどん雪は深くなっていく。
凍結した箇所も増えてくる。
かなり滑りやすくなって、一歩一歩気を使う。
下ってきた人とすれ違うときもヒヤヒヤ。
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30分強の登りで、山頂の平らな湿原に出た。
湿原の池は全て凍結していた。
木道もほとんど雪に埋まっている。
気を抜くと木道から滑り落ちるのだ!
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山頂湿原全体を見渡してもこんな感じ。
これだけ雪が積もっていた。
曇りなのに妙に明るく感じる。
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山頂の山小屋、遊仙閣の裏手に本当の山頂がある。
遊仙閣は新潟県側の管理(コクド)。
高さは2,145M。
やはり一面雪に覆われている。
昼飯を食べようとベンチなど探したが、先客で埋まっていた。
仕方ないので、隣の苗場山頂ヒュッテに向かう。
そちらは長野県側の管理である。
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やっと、空きテーブルとベンチを見つけて昼飯にした。
足元は雪。
座っていると身体が冷えてくる。
気温は3℃くらいであった。
ここも多くの登山者でにぎわっていた。
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山頂ヒュッテの裏側に展望台と呼ばれる場所がある。
画像のとおり、長野側が見渡せる。
立っているのは私だが、ちょうど私の後ろには妙高山が見えた。
眼下に紅葉が広がっていた。
あまり山頂にいても寒いのでさっさと下山にかかった。
下りはやはり登り以上に怖かった。
雪のせいで(氷もある)ずるずる滑る。
狭くて急な登山道で、外れれば谷底に落ちるかもしれないという状況である。
平らな部分は雪が解けて深いぬかるみになるし、場所によっては雪が解けた水が滝のように流れていたりと、悪コンディションのオンパレードであったのだ。
それでもどんどん下山していった。
何度か転げそうになりつつも、なんとか踏んばって耐え抜いたのであった。
10月もなかばを過ぎたら軽アイゼンなど用意すべきなのか。
最後和田小屋に出たのは15:30頃。
まあまあ良いペースで歩けたかな?
山岳の荒行はまだ続くか?
(無雪期山岳修行ではなくなった!?)
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