オフシーズンのトレーニングとして
「ザウス」でスキーというのも「あり」だったが(2002年9月30日で閉館)
雪のない山を自分の脚で登るというのもまた足腰を鍛えるには効果的である。

2008年8月27日
大源太山を登ろうとした
(途中道がわからず別の尾根を直登〜山頂には到達できず)

オフシーズンのトレーニングとして当然「ザウス」でスキーというのも「あり」だったが(2002年9月30日閉館)
雪のない山を自分の脚で登るというのもまた足腰を鍛えるには効果的である。

大源太山(ダイゲンタサン)は、実は私にとって因縁のある山だった。
谷川連峰に付随するような場所にあり標高は1598mとそれほど強烈に高くはない。
麓は昔から「大源太キャニオン」というキャンプ場で、むしろそちらの方が有名かもしれない。
さて因縁というのは、中学の時に夏の遠足で一日目はキャンプ場でキャンプを行い二日目に大源太山に登るという行事があったのだが、翌朝に登山を控えた夜に河原に転落して大けがをした生徒がいて登山は急遽中止になったということがあった。
それ以来、なんとなく登ろうとしても天候が悪かったりと、ずるずる登れずウン十年(笑)

ナビ画面

おそらく私が中学生の頃にはなかったであろう林道が山深くまでできている。
これでキャンプ場から徒歩約一時時間は短縮されたようだ。
便利になったといえる。

この林道は対向車でも来ようものなら、結構困ってしまう個所も多く、走るのに緊張感がある。
カーナビにも表示がなく、画面上は道なき道を走ってきたような感じだ。(画像)

林道は載っていなかったが、大源太山はしっかり表示されている。

登山口看板

林道終点には駐車スペース(約10台)があり、登山口がある。

最近整備されたものだろう、きれいな案内看板が立っている。
横には登山届のポスト。
山頂まで3.5kmの表示があるが、あくまで水平距離。
垂直方向には800m程度の高度差があることを忘れてはならない。

最初の登山道

登山口から時間にして10分ほどは画像のようななだらかな道が続く。

まさかこんな道が長く続くとは思っていないので、最初のうちにハイペースでグングン進んで距離を稼いでおく。

橋

周辺は沢が多く、水音を聞きながらしばらく進む。

すぐに画像のような立派な橋が現れた。
「まさか、地図にある渡渉点に立派な橋が?」
と思ったが、ちょっと遭遇するには早すぎた。
まだ奥に本当の渡渉点があるのだ。

これがホントの渡渉点

さて、上記の橋からさらに10分ほど進むとホントの渡渉点が現れた。

ここは昔から橋などなかったようで、ダブルにしたトラロープがかけられているのみ。

川を渡ること自体はストックを使ってヒョイヒョイと渡ることができたが、次にどちらに向かうのかさっぱりわからなかった(このときは)
本当はペンキマークがあったのに、この時間帯は光の加減なのか私の眼には全く入らなかったのである。
そして、これがこのあと予定外の修行を強いられる原因となる。

本当は画像の上で黄色矢印で示した方向に行かねばならないのに、私は赤矢印の方に行ってしまった。
すぐに直登していけば、多少ヤブを漕いでもすぐに登山道に出られるだろうと予測していたのである。

ヤブコギ開始

ヤブの薄そうな箇所を狙って登り始めた。
もちろん30分〜1時間程度で登山道にぶつかるだろうと予測してのことだった。

よ〜く見ていると大抵ヤブのまばらなラインが見つかった。
とにかくこの時点ではつべこべ言わずに登るべし!

しかし後でわかったのだが、このとき私は基本的に地図の読み間違いをしていたのであった。

動物の道

時折、このような踏み跡らしきものに出くわすが、どう見ても人間の作ったものではない。

クマかカモシカか、それとも…

どの動物が作ったにせよ、ないよりはあった方が格段に登りやすい。
とにかく上に向かって登って行けば必ず目的地に到達するのは間違いないのだ。

目標の大源太山が見えた

苦闘すること約2時間。
想定よりだいぶ時間がかかっている。

しかし、視界が開けた途端に目的の大源太山が見えた。
ともかくもあそこに向かえば必ず登山道に合流できるはずなのだ。

変にヤブこぎに慣れてきた自分に気づいた。

松の中に松

ヤブこぎも2時間半が経過する頃になると、尾根と思われる所に出た。
ヤブは激しくなるが、この尾根を大源太の方向に進めば絶対に目的地に到達するはずだ!

しかし、尾根を必死に進んでも一向に登山道に合流する気配がない。
地図上、進む方向は正しいはずなのにナゼなの??

途中、松が尾根に生えていた。
半分朽ちかけた松から小さな小枝がいきなり伸びている。
実に不思議なモノを見た。
これは普通に登山道を歩いていては絶対に見ることはできないモノである。

登山道と思いきや

おっ!と思ったものの…
よ〜く見ると、これもアニマルトラック。

ヤブこぎも3時間を超え、気分的にはメゲたくなるがそれは即「遭難」を意味する。
ヤブが深くて昼飯を食べる気にもならない。
(この状況から脱出するのに食べる時間も惜しい気持もあった)
ただ、水を飲んでバリバリ頑張った。

ササやぶは進みが早い

こんなササヤブはどんどん進むことができるので大歓迎!

足で薙ぎ払うようにササを踏みつけ前に進んだ。

次第に尾根の幅が狭くなり、また傾斜もきつくなってきた。
これはこの状況が終わる前兆とも言える。
(思ったよりは長く続いたけどネ)

こういうのは勘弁して!

尾根の幅が狭くなるとルートを選ぶ余地がなくなってくる。
何と言っても左右は急傾斜で迂回すると滑落しそうだからだ。

いつもまばらなササヤブならハッピーだが、目の前にガッチリとした木が生えていると思わず鬱な表情になっていただろう。

特にこんな画像のような木がびっしり生えているともう…
仕方ないのでとにかく突破するしかない。
進めば道は開けるが、メゲて止まればイコール遭難である。

なりふり構わず(見てる人もいないけど)全身で枝を押しのけグリグリ進んで突破した。

やっと尾根の登山道に出た!

ヤブこぎを始めて実に5時間以上!
こんなに時間がかかるとは思ってもいなかった。
まだ日は長いのでしばらく暗くはならないだろうが、山頂まではもはや時間不足であることがはっきりしてきた。

判断としては、登山道に出たら直ちに下山。
それでないと十分明るいうちに登山口に戻れない。

などと、思っていると進む先が明るくなってきた。
もうこれ以上登る場所がない証拠だ。
1200m付近の尾根の本当の先端にでそうだ!
と、不意に登山道に出た。
出てしまうと実にあっけなかったが、正直ホッとしたのも確かだ。
この時点でヤブこぎ開始から5時間半。夕方4時になっていた。
山頂アタックは敗退、即下山である。またも登れなかった因縁の山となってしまった。

直登した尾根は向こう側

登山道に出てしまうと、実に普通の道だった。
やや急登はあるが、ごく常識的な範囲である。

驚いたのは私が登ったのとは別の尾根に登山道があったことだ。
どうも根本的に違う場所をよじ登って来たらしい。
(登山道のない弥助尾根というところらしい)
山を下りていくと、先ほど登ってきた尾根が向こう側に見えた。
画像の赤ラインは私の登ってきたルート(アバウト)である。
まったく、道なき道をムリヤリ登ってきたのであった。

再び渡渉点

問題の渡渉点まで降りてきた。

上から下っていくと、いくつものペンキマークがよく見えた。
途中では、「案内がわかりづらいゾ!ケシカラン!」などと思っていたが、再度現場を見てみると結構しっかり案内されているものだと気づいた。

午前中はよく見えなかった沢上流方向のペンキマークも、夕方の光の中ではすぐわかった。
川を渡ると正面の岩に黄色のペンキで矢印が書かれていたのだ。(画像中赤枠)

ペンキマーク発見!

上画像の赤枠部分の拡大。

後で見ると憎らしいほどはっきりペンキ矢印が見えた。
これを見落とすとはね〜(何やってんだか)

やり場のない怒りを感じながら残りの道を足早に下って行った。

駐車スペース

結局ヤブから脱出して約1時間でスタート地点に戻ることができた。
まあ、無事の帰還を神に感謝か。

今回は図らずも登山道がなくても、ある程度の時間をかければ山を登ることができるという普通はやらない経験であった。

こうなったのは、
@ペンキマークをじっくり探さなかった
A地図を読み違え、登山道のある尾根を誤認した
ということであろう。

旭原から大源太山

林道を抜け、民家のある旭原から見えた大源太山。

今回も登頂は叶わなかった。
しかし、いつかリベンジしてやろうと思っている。
次は三度目の正直、ルートもはっきりしたのでもう懸念材料はない。

山岳の荒行はまだ続く(?)

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